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下村智也
株式会社KIRecub 代表取締役 下村智也 https://kirecub.jp/

Profile

徳島文理大学 総合政策学部を卒業後、新卒で歯科器材専門商社(ディーラー)に入社。約10年間にわたり、医療現場を支える営業職として従事し、退職。 その後、高知県梼原町へ移住し、地域おこし協力隊(林業ミッション)として活動を開始。林業の現場に携わる中で、地域課題と可能性を実感し、持続可能な森林活用を目指して次のステップへ。 任意団体「KIRecub-きりかぶ-」、有限責任事業組合「KIRecub」、株式会社「KIRecub」を順に設立。 協力隊の任期満了後も引き続き、地域と森林資源の未来に向けた挑戦を続けている。

現在の仕事についた経緯

高知県梼原町は両親の故郷で、毎年夏に訪れていた思い出深い場所です。自然の豊かさと人の温かさに触れた経験が心に残り、社会人になってからも「町のために何かしたい」という思いが募っていきました。
第一子の誕生を機に広島県から移住し、地域おこし協力隊として森林保全に携わることに。
高齢化や担い手不足といった課題を抱える林業には、地域に根ざした起業の場として大きな可能性とやりがいを感じています。

仕事へのこだわり

私の仕事へのこだわりは、地域に根ざしながらも全国の森林課題に向き合い、次世代へ豊かな森林をつなぐ仕組みをつくることです。
梼原町の自然に親しんだ原体験を出発点に、全国で進行する植栽放棄地の増加や育林従事者の激減といった深刻な課題に対して、実践的なアプローチで取り組んでいます。
特に、植えて育てるという林業の基盤が崩れつつある今、木を植えることに再び価値を宿し、森のサイクルを未来につなげることが急務だと感じています。
そのため、地域のプレイヤーに加えて、異業種・異分野の力を掛け合わせ、新しい仕組みや関わり方のデザインにも力を入れています。
林業は一部の専門職に限られるものではなく、誰もが関われる産業になれると信じています。
ローカルから始まり、全国へ。森林と人とがつながる社会の実現に向けて、挑戦と革新を続けていきたいと考えています。

若者へのメッセージ

やりたいことが明確でなくても大丈夫。大切なのは、「なんとなく気になること」に素直に向き合うことです。
私も、子どもの頃に過ごした森林での記憶が心に残り続け、それが今の仕事へとつながっています。
林業や地方の課題は複雑で簡単ではありませんが、だからこそ大きな可能性に満ちています。一歩踏み出せば、自分にしかできない役割がきっと見つかります。
どこにいるか、何をしているかよりも、どう関わるかがこれからの時代には重要です。迷いながらでも、動きながら見えてくるものがあります。
正解のない時代だからこそ、自分の感覚を信じて、自分らしい道を歩んでほしいと思います。挑戦する人を、心から応援しています。