SDGs
案浦豊土
株式会社クロフネファーム 代表取締役 案浦豊土 https://kurofunefarm.com/

Profile

同志社大学経済学部を卒業後、ウエディングの仕事がしたくて東京のバリ島ウエディングの会社に入社。その後、イベント企画会社への転職を経て、2005年、当時レストランウエディングを行っていたクロフネカンパニーに就職。本格的にウエディング事業に携わる。兼業で同社代表で講演家の中村文昭のマネ―ジャーを勤める。2006年からマネージャー専属になり、イベントや新規事業などの企画運営を行う。引きこもり自立支援事業『耕せにっぽん』、教育現場を元気にする『あこがれ先生プロジェクト』、障がい者の方が活き活きと働くレストラン『クロフネファーム』など。
その後、クロフネファームの代表に就任。障がい福祉事業に携わる。様々な障がい者スタッフの能力や才能を見つけて、パズルを組み合わせるようにチーム作りを行う。現在は、スタッフ育成を目的とした企業研修や、子ども食堂企画を通じての地域コンサル事業を行っている。

現在の仕事についた経緯

障がい福祉事業を行う中で、一般企業の中にある障がい者雇用の問題や、地域の中にある子ども食堂の問題に直面し、その『困った』に対応する中で、企業での社員研修プログラムができ、地元を元気にするための地域コンサルティングが主業務になってきました。
『障がい』とは、障がい者手帳が配布された方だけの話しではなく、どんな方の中にもその特性は存在し、その特性は活かし方や、活かす場所によって長所にもなるし短所にもなります。目の前に現れる『困った』へ対応していたことが、別の場所の誰かの役に立ち、それが現在のビジネスになっています。

仕事へのこだわり

仕事には大きく2種類あると思います。『贅沢』を提供するサービスと、『困った』に対応するサービスです。
僕には『ウエディング会社を作りたい!』という夢がありました。でも各現場で求められたのは、自分の夢とは全く違う仕事内容でした。このとき自分の夢(やりたいこと)を優先させることもできたのですが、僕は目の前に現れた『困った』への対応に、毎回舵を切っていたように思います。今思うと、僕の能力は『贅沢』を提供するサービスよりも、『困った』に対応するサービスの方が向いていたんだろうと思います。自分の『やりたいこと』よりも『できること』を知り、それが誰かの役に立ったとき、仕事になります。
『あなたの夢は何ですか?』とよく聞かれますが、僕は仕事をスタートすることにおいては『夢・やりたいこと』はそんなに大切ではないと思っています。それよりも『できる』こと、周りから求められることに答えながら、自分のできることや能力を知ることが大切です。自分の能力や才能に向いていることは、無理せず努力ができますし、周りの人より優れた成果をあげることができます。そして『ありがとう』『助かったよ』『あなたに頼んでよかった』などの周りからの感謝をもらったとき、その延長に心から『やりたいこと・夢』が見つかります。
『できる』の先に『やりたい』が見つかる。自分が心の底から『やりたい!』と思えることは、人から頼まれることのちょっとだけ先にあるものだと思います。

若者へのメッセージ

『成功体験』と『失敗体験』どっちがほしい?と言われたら、ほとんどの人が『成功体験』と答えるでしょう。もちろん僕もその中の一人です。
では『失敗体験』はしない方がいいのかというと、僕はそうは思いません。世の中の成功者と言われる人はみんな、たくさんの失敗をしています。僕も山ほどの失敗を繰り返して、その度に心折れそうになりますが、この失敗体験は次の新たな挑戦の成功確率を上げる材料になります。失敗を繰り返すたびに成功確率が上がるのです。
僕が見ててもったいないなと感じるのは、失敗を恐れて挑戦をしないこと。新しいことに挑戦するとそのほとんどが失敗します。その失敗を恐れて挑戦しないと成功もしません。そしてこの経験は自分の能力を知るきっかけになったり、隣の方の挑戦を後押しするカンフル剤になったりします。
挑戦から新しいものが生まれます。新しいものが生まれると世の中の幸せの量が少しだけ上がります。世の中が今より少し良くなるために、誰がの笑顔をひとつ増やすために、たくさん挑戦して失敗する人が増える世の中になればと思って、僕は今日も失敗体験を積み重ねようと思います。