現在の仕事についた経緯
幼少期から大学まで続けてきた野球生活は、度重なるケガに悩まされ、自分が思うように打ち込めない日々の連続でした。総合的な体力は人並み以上にあったものの、それを野球やスポーツのパフォーマンスに活かしきれないジレンマを抱え、苦しみ続けました。
「なぜ、自分は本来の力を発揮できないのだろうか?」そんな疑問を抱いたまま大学を卒業し、ケガや不調と向き合う中で医療機関や治療院にお世話になることが増えました。
そうした経験を通じて、自分と同じようにケガや身体の悩みで苦しむ人をサポートしたいという想いが芽生え、スポーツトレーナー・治療家の道へと進みました。
仕事へのこだわり
新人当初は、とにかく患者様の期待に応えることに必死でした。しかしその一方で、「なぜパフォーマンスを上げることができないのだろうか?」という疑問を常に抱えたまま社会人生活を送っていました。やがてその疑問は、自分自身だけでなく、関わる方々の課題を深く探究する姿勢へとつながっていきました。
「なぜ痛みが出ているのか?」——結果ではなく原因を追究するために、あらゆる専門書を読み漁り、専門家によるセミナーにも積極的に参加し、学びへの投資を惜しみませんでした。
あるトレーナーのボランティア活動の中で、「私は〇〇に初めて参加するのですが、最後までやり遂げられるでしょうか?」という質問を受けたことがありました。その時、私は自分自身が体験したことのないことに対して、確信をもって答えることができませんでした。その経験をきっかけに、「自分も実際に体験してみなければ何も分からない」と強く感じ、さまざまなスポーツに自ら挑戦するスタイルへと変化していきました。
以降は、自身の身体を通して学びを深め、トレーニングや大会への出場を重ねながら、「どうすれば最高のパフォーマンスを発揮できるのか」「ケガをしたとき、どう対処すれば回復できるのか」といったテーマを、自らの身体で試し、体感的に理解していきました。
しかし、どうしても解決できない腰痛を抱えたことを機に、私は「武道」という東洋思想・古武術の世界に身を置くことを決意します。そこでは、言葉と行動の不一致を身体で学ぶという体験を通じ、自分自身の在り方や人生観、仕事への向き合い方に大きな変化が生まれました。
いま私が「未来の健康をデザインする」という立場に立てているのは、“今・ここ”という瞬間の大切さを、身体を通して理解できたからです。
自身に気づくこと、健康に気づくこと——それは一朝一夕に得られるものではなく、長年積み重ねてきた学びと体験の中にあります。これまでの経験が、今の私の「治療家・トレーナー」としてのスタイルを形づくっています。
若者へのメッセージ
今と未来を生きていくために、健康は必要不可欠です。私たちは人生100年時代に突入しており、自分の健康は、自ら学び、実践しなければ守ることはできません。
情報があふれ、社会の変化があまりにも早い現代では、自分の進むべき方向に迷いや混乱が生じやすく、頭ばかりが先行することで身体との不一致が生まれ、健康を害してしまうことも少なくありません。
そんなときこそ、「今を生きている」という実感を持ち、五感を最大限に活用してほしいと思います。雑念や思考で脳内が埋め尽くされているときほど、一度立ち止まり、自分の身体、その存在を感じてみてください。
自身の感情に嘘をつかず、成し遂げたい未来に向かって自ら道を切り開く力は、常に今の自分の内面に存在しています。
人は、生まれた瞬間から死に向かって歩んでいます。だからこそ、一度きりの人生を、五感(感性)とともに力強く、全力で生き抜いてほしいです。

