リーダーインタビュー
戸川俊輔
合同会社賢幸生活 ボディデザインプロジェクト接骨院 院長 戸川俊輔 https://body-design-project.com/

Profile

2010年、前トライデントスポーツ医療看護専門学校を卒業。同年5月、愛知県愛西市にて株式会社Cure-Care あいハート接骨院の分院長として開業し、約7年間院長を務める。
2017年、新たに「接骨院 × 運動療法」を組み合わせたボディデザインプロジェクト接骨院の分院長に就任。実店舗の運営と並行して、リゾートスポーツ専門学校で非常勤講師を1年間務める。また、3年間にわたり岐阜聖徳学園大学硬式野球部のトレーナーとして活動し、2021年には全国大学野球選手権大会にも帯同した。
現場での活動と学びを重ねる一方で、自身も20回以上のぎっくり腰を経験。慢性的な腰痛に苦しむ中で、それを克服すべく西洋医学・西洋トレーニングの学びを深め、約12年間にわたり実践を重ねる。
パワーリフティングやマラソンにも挑戦し、体力・筋力ともに大きく向上。全国大会出場の標準記録を超え出場を果たすも、依然として腰痛に悩まされ、「この筋トレをいつまで続ける必要があるのか」と、今まで学び、実践してきた西洋医学、西洋トレーニングに疑問を抱くようになる。
そんな折、「力ではない」という全く異なる価値観を持つ武道の世界に興味を持ち入門。西洋トレーニングとは180度異なる身体観に触れ、大きな気づきを得る。
しかし、筋トレ・仕事・スポーツ現場を両立する生活の中で、突如として経験のない脱力感や身体のしびれ、微熱、全身の筋肉痛に襲われ、軽度の横紋筋融解症との診断がつく。人生で初めて「筋トレ禁止」を宣告される。この経験がきっかけとなり、「筋トレではなく“感覚トレーニング”」という新たな探究への道が開かれる。
さらに、妻の第3子妊娠時に切迫早産の危険が生じ、家事・育児・仕事・送迎のすべてを一手に担うことに。その最中、ぎっくり腰を発症。どうしようもない状況の中で「腰痛を何が何でも解決する」と心に決める。
西洋医学・武道・東洋思想・身体原理を融合し、自ら実践と検証を行って試行錯誤を重ねた結果、約19年間苦しみ続けた腰痛を完全に克服。
現在までに延べ4万人以上の臨床と運動指導を行い、今もなお学びを続けながら実践と検証を重ねている。

現在の仕事についた経緯

幼少期から大学まで続けてきた野球生活は、度重なるケガに悩まされ、自分が思うように打ち込めない日々の連続でした。総合的な体力は人並み以上にあったものの、それを野球やスポーツのパフォーマンスに活かしきれないジレンマを抱え、苦しみ続けました。
「なぜ、自分は本来の力を発揮できないのだろうか?」そんな疑問を抱いたまま大学を卒業し、ケガや不調と向き合う中で医療機関や治療院にお世話になることが増えました。
そうした経験を通じて、自分と同じようにケガや身体の悩みで苦しむ人をサポートしたいという想いが芽生え、スポーツトレーナー・治療家の道へと進みました。

仕事へのこだわり

新人当初は、とにかく患者様の期待に応えることに必死でした。しかしその一方で、「なぜパフォーマンスを上げることができないのだろうか?」という疑問を常に抱えたまま社会人生活を送っていました。やがてその疑問は、自分自身だけでなく、関わる方々の課題を深く探究する姿勢へとつながっていきました。

「なぜ痛みが出ているのか?」——結果ではなく原因を追究するために、あらゆる専門書を読み漁り、専門家によるセミナーにも積極的に参加し、学びへの投資を惜しみませんでした。
あるトレーナーのボランティア活動の中で、「私は〇〇に初めて参加するのですが、最後までやり遂げられるでしょうか?」という質問を受けたことがありました。その時、私は自分自身が体験したことのないことに対して、確信をもって答えることができませんでした。その経験をきっかけに、「自分も実際に体験してみなければ何も分からない」と強く感じ、さまざまなスポーツに自ら挑戦するスタイルへと変化していきました。

以降は、自身の身体を通して学びを深め、トレーニングや大会への出場を重ねながら、「どうすれば最高のパフォーマンスを発揮できるのか」「ケガをしたとき、どう対処すれば回復できるのか」といったテーマを、自らの身体で試し、体感的に理解していきました。
しかし、どうしても解決できない腰痛を抱えたことを機に、私は「武道」という東洋思想・古武術の世界に身を置くことを決意します。そこでは、言葉と行動の不一致を身体で学ぶという体験を通じ、自分自身の在り方や人生観、仕事への向き合い方に大きな変化が生まれました。

いま私が「未来の健康をデザインする」という立場に立てているのは、“今・ここ”という瞬間の大切さを、身体を通して理解できたからです。
自身に気づくこと、健康に気づくこと——それは一朝一夕に得られるものではなく、長年積み重ねてきた学びと体験の中にあります。これまでの経験が、今の私の「治療家・トレーナー」としてのスタイルを形づくっています。

若者へのメッセージ

今と未来を生きていくために、健康は必要不可欠です。私たちは人生100年時代に突入しており、自分の健康は、自ら学び、実践しなければ守ることはできません。
情報があふれ、社会の変化があまりにも早い現代では、自分の進むべき方向に迷いや混乱が生じやすく、頭ばかりが先行することで身体との不一致が生まれ、健康を害してしまうことも少なくありません。
そんなときこそ、「今を生きている」という実感を持ち、五感を最大限に活用してほしいと思います。雑念や思考で脳内が埋め尽くされているときほど、一度立ち止まり、自分の身体、その存在を感じてみてください。
自身の感情に嘘をつかず、成し遂げたい未来に向かって自ら道を切り開く力は、常に今の自分の内面に存在しています。
人は、生まれた瞬間から死に向かって歩んでいます。だからこそ、一度きりの人生を、五感(感性)とともに力強く、全力で生き抜いてほしいです。