現在の仕事についた経緯
マーケティングの仕事に携わる中で、企業が自ら広告運用を行うことの価値に気づいたことが原点です。従来の広告運用は、広告代理店型のサービスなど外部委託モデルが主流でした。しかし、自社のサービスや顧客を最も深く理解しているのは、他ならぬ自社の社員です。
現在、社会は「企業」と「消費者」がデジタルで直接つながる時代へと大きくシフトしています。さらに、テクノロジーの進化がこれを後押しし、企業自らが消費者とコミュニケーションを行える仕組みを構築することで、より本質的なマーケティングが可能になると確信するようになりました。
広告運用の内製化は、企業の収益構造にも変革をもたらします。これまで広告代理店へ支払われていた費用を、プロダクトの品質向上やサービス改善に再投資できるようになり、その結果、エンドユーザーのより豊かな暮らしに貢献できるようになります。つまり、単なる広告手法の変革ではなく、マーケティングの在り方の変革であり、ひいては社会全体を変革する可能性を秘めているものだと考えています。
この考えのもと、メンバーズ内で広告の内製化支援に取り組み、その成果をもとに2024年にデジタル広告運用の内製化を推進するカンパニーとして「フォーアドカンパニー」を立ち上げました。現在では、広告運用にとどまらず、クライアントのビジネス全体を支援するパートナーとして伴走しています。
仕事へのこだわり
私たちは、自らを「あたかも社員」と呼んでいます。これは、クライアントの視点を超え、その先にいる顧客のことまで考える存在でありたいという思想に基づいています。
カンパニーのバリューにも「受発注を超えたチームビルディング」という言葉を掲げていますが、重要なのは、クライアントのチームの一員として、同じ目線で課題に向き合うことです。「受注側/発注側」という関係性のままでは、どうしても上下関係が生まれがちです。その結果、発言を遠慮したり、本来指摘すべき場面で意見を伝えられなかったりすると、チームとしての力が最大限に発揮されず、イノベーションも生まれません。大切なのは、その先の顧客や未来を見据え、同じベクトルでチームとして協働していくこと。そこに、私たちの仕事の本質があると考えています。
また、個人のスキルには限界がありますが、チームで補い合えば、提供できる価値は無限に広がります。それぞれの強みを活かしながら、関係者全員がワンチームとなり、成果を最大化する。それこそが、私たちのこだわりです。
若者へのメッセージ
未来を選ぶのではなく、創る側になってほしいと伝えたいです。仕事も人生も、受け身で選ぶのではなく、自ら動くことで未来は変わります。
広告の仕事も同じで、ただ運用するのではなく、自分たちが価値を生み出す側に回ることで、より大きな影響を与えられるはずです。フォーアドカンパニーも、既存の広告運用の在り方に疑問を持ち、新しい仕組みを作ろうとしたからこそ生まれました。
現状を変えたいなら、まずは自分から動いてみてください。そこからすべてが始まります。