リーダーインタビュー
高橋亮
株式会社パロス 代表取締役CEO 高橋亮 https://pharos.co.jp/

Profile

1986年生まれ、熊本県出身。熊本学園大学卒業。
地場IT企業にて、エンジニア職・営業職を経験した後、株式会社パロスに入社。現場および事業の両面に携わり、2025年より代表取締役に就任して現在に至る。

現在の仕事についた経緯

もともと父がエンジニアとしてパロスを創業しており、その背中を見て育ちました。システムエンジニアという仕事は、単にシステムを作るだけでなく、さまざまな業種・職種の業務を理解し、人とシステムをつなぐ「翻訳家」のような存在だと感じています。そうした役割に魅力を感じ、父と同じくSEの道を志しました。
地場IT企業ではエンジニア、営業の両面から多様な業界の業務に携わり、現場の課題と向き合ってきました。その経験を通じて、技術だけでなく事業や組織の在り方そのものに関わる必要性を強く意識するようになり、現在は代表として会社全体の舵取りを担っています。

仕事へのこだわり

新人時代から一貫して大切にしてきたのは、「作って終わらせない」という姿勢です。
システムエンジニアとして現場に立った当初から、目の前の要件や仕様を満たすこと自体をゴールとせず、その先で誰が使い、どのような業務や意思決定につながるのかまでを意識してきました。システムは単なる成果物ではなく、人と人、組織と業務をつなぐ媒介であり、エンジニアはその翻訳を担う存在だと考えています。

現場での開発や営業を経験する中で強く意識するようになったのが「四方良し」の考え方です。
自分だけが楽になる、会社だけが儲かる、クライアントだけが満足するといった一方向の価値ではなく、社員とその家族、会社、クライアント、そしてクライアントの先にいる社会まで含めて、関係性が無理なく続いていく状態をつくることが重要だと感じてきました。
誰かに負荷が偏った仕事や、短期的な合理性だけを追い求める判断は、結果として組織や信頼を損なうことを現場で何度も見てきたからです。

現在は代表として経営に携わっていますが、VUCAと呼ばれる先行きの見えない時代において、ますます重要になるのは「人」と「組織」だと考えています。技術や手法が急速に変化する中で、最後に価値を生み続けるのは、判断軸を共有し、問いを立てながら前に進める組織の力です。そのため私は、個々の案件だけでなく、文化や仕組みそのものを四方良しの構造に整えることを自分の役割と捉えています。
関わる人すべてが納得感を持って挑戦できる環境をつくり続けること。それが新人時代から積み重ねてきた仕事のスタイルであり、これからの時代においても変わらないこだわりです。

若者へのメッセージ

これから社会に出る皆さんには、まず「正解を探しすぎなくていい」と伝えたいです。変化が激しく、先行きが見えにくい時代において、最初から正解の道を選び続けることは誰にもできません。大切なのは、目の前の仕事に対して誠実に向き合い、自分なりの問いを持ち続けることだと思います。

仕事をする中では、効率や成果だけが求められる場面も多くありますが、そのときに「誰のための仕事なのか」「この仕事はどこにつながっているのか」を一度立ち止まって考えてみてください。自分、会社、クライアント、そしてその先にいる人たちまでを意識することで、仕事の見え方は大きく変わります。私はこの視点を持つことで、目の前の作業が、“単なる仕事”ではなく“意味のある価値づくり”に変わっていきました。

また、若いうちは迷うことや遠回りすることも多いと思いますが、それは決して無駄ではありません。さまざまな経験を通じて得た違和感や引っかかりこそが、自分なりの軸を形づくります。肩書きやスキルに縛られすぎず、人としてどう在りたいかを問い続けてほしい。その積み重ねが、変化の大きな時代でも折れずに前へ進む力になるはずです。