現在の仕事についた経緯
少女時代は目立たないように過ごしていましたが、学生時代にイベントの仕事で「伝える力」に目覚めたことが最初の転機でした。
その後、結婚を機に移った名古屋で孤独を感じ、何も手につかなくなった時期にプリザーブドフラワーと出会い、「美しさは心を支える」ことを実感。生花とプリザーブドフラワーについて本格的に学ぶことで自分を取り戻しました。
この経験から、人の心に寄り添い、“理想の自分”を叶える手助けがしたいと決意し、2004年に講師として独立。現在は、花・マナー・言葉を通して、美しい生き方を支える仕事に取り組んでいます。
仕事へのこだわり
私がこの仕事で大切にしているのは、「女性が自分を好きになり、心から輝けるようになるお手伝いをしたい」という想いです。少女時代の経験や、名古屋で心細さを感じた日々、そしてお花との出会いを通して、美しさは心をそっと支えてくれる力になることを実感しました。その体験が、今の私の原点になっています。
レッスンでは、マナーや立ち居振る舞いをお伝えするだけでなく、生徒さんが安心して心を開ける時間であることを大切にしています。気持ちに寄り添いながら、その方が自分の持つ魅力や強さに気づけるように、そっと背中を押すような関わり方を心がけています。そして、来てくださった方が「ここに来るとほっとする」「元気になれる」と感じてくださるような、温かい雰囲気づくりを何より大切にしています。
私は、講師と生徒という関係よりも、“一緒に学び、成長していく仲間”でありたいと思っています。レッスンは楽しく、心が軽くなるものであってほしい。どれだけ時間が経っても、ふと戻ってきたくなる“サードプレイス”であり続けることが、私自身のこだわりです。
また、さまざまな国のマナーや文化に触れてきた経験から、違いを知ることの大切さもお伝えしています。文化を知ることで相手への理解が深まり、世界が少し優しく見えてきます。そんな広い視野を持つ女性が増えることは、きっと未来の平和にもつながると信じています。
私の仕事は、教えるというよりも「心を癒し、可能性を思い出すための場所をつくること」です。美しさや知性を育てながら、その方らしい生き方が自然と花開いていく——その瞬間に立ち会えることが、私の何よりの喜びです。
若者へのメッセージ
若い皆さんには、まず自分の可能性を信じて、興味を持ったことにどんどん挑戦してほしいと思います。やってみないとわからないことばかりですし、失敗も経験のひとつです。どんな選択も、必ずあなたの力になります。
本を読むことも、自分の世界を広げる大切な習慣です。ページをめくるたびに、知らなかった考え方や価値観に出会えるはずです。そして、時々はデジタルから離れて自然に触れたり、リアルな空気を感じたりする時間も忘れずに。五感をひらくことは、心を豊かにしてくれます。
マナーを身につけることも、人生を歩むうえで必ずあなたを助けてくれる大切な道具です。マナーは難しいことではなく、「相手を大切に思う心」が形になったものです。どんな環境でも、あなたの味方になってくれます。
そして、若いうちにたくさん見聞を広め、できれば海外にも出てみてください。広い世界を知ることは、自分の価値観をやわらかくし、新しい選択肢を増やしてくれます。
最後に、自分への投資を惜しまないでください。学びや経験は、一生あなたを支える財産になります。未来のあなたは、今のあなたの勇気ある一歩をきっと誇りに思うはずです。

