リーダーインタビュー
折目裕
株式会社PROTEAMZ 代表取締役 折目裕 https://proteamz.jp/

Profile

大学卒業後、建築設計事務所にて6年間、意匠設計者として勤務し、建築士資格を取得。その後、建築コンサルティング会社にて、都市型再開発プロジェクト及び東南アジアにおける商業店舗開発のPM業務に従事。
外資系不動産会社ジョーンズラングラサールにて6年間勤務し、外資系大手企業の不動産開発PM及び国内大手企業の日本側窓口として、海外進出に伴うグローバルPM業務を担う。
2019年よりジャパネットホールディングスに参画。スポーツ・地域創生事業となる長崎スタジアムシティの開発業務に6年間携わり、プロジェクト担当執行役員として開発を統括。2024年の開業を迎えた。
2025年7月に独立。現在はスポーツ事業および地域創生事業を中心に、各種プロジェクトの開発支援業務に従事している。

現在の仕事についた経緯

建築・不動産開発の業界に20年以上従事し、国内外で100を超えるプロジェクトに携わってきました。これまでに培ってきた知恵やノウハウを、次の時代を創る事業やプロジェクトへとつなげていくことが、自身の一つの使命であり、これまでお世話になった方々への恩返しであると考えています。

日本初のサッカースタジアムを核としたまちづくり・地域創生事業や、海外および外資系企業のグローバルプロジェクトを通じて得た知見やノウハウを有する人は多くありません。これらの経験を活かし、より良い社会づくりに貢献していきたいと考えています。

仕事へのこだわり

これまでの仕事へのこだわりを振り返ると、①挑戦し、成長し続けられる環境に身を置くこと、②自身の仕事を通じて、より社会に貢献できることをしたい、という二つの観点が常に根底にあったように思います。

大学卒業後、建築設計事務所に就職し、設計を通して社会に貢献したいと考えていました。しかし、数年間働く中で、自身はデザイン力が十分ではなく、このまま同じ環境に留まっていても、仕事を通じて社会に与えられるインパクトは限定的であると感じるようになりました。

そこで、設計よりも事業に近い立場で関われる建築コンサルティング会社へ転職し、海外プロジェクトに従事する中で、英語ができる建築士が非常に少ないという現実に気づきました。外資系企業の日本進出や、日系企業の海外進出においては、どれほど実務能力が高くても、英語ができなければ十分に役割を果たすことができません。そうした状況を目の当たりにし、外資系不動産会社へ転職しました。その後は、英語×建築士という強みを活かし、国内外の大規模プロジェクトに関与する機会が増え、非常に充実した日々を送っていました。

そして2019年、日本初となるサッカースタジアムを核とした「長崎スタジアムシティ」の開発担当として転職しました。これまで誰も成し遂げたことのないプロジェクトであること、挑戦と成長ができる環境であること、そしてこれまでの開発経験を活かして、社会に大きなインパクトを残せるのではないかと考えたことが、その背景にあります。
実際には、挑戦と苦労の連続でしたが、困難を乗り越える過程でプロジェクトチームも個人も大きく成長することができました。2024年の開業時には、多くの方々が喜ぶ姿を目にし、安堵感とともに大きな達成感を得ました。

こうした経験を通じて、仕事とは、多くの仲間や関係者と協力しながら、社会に大きなインパクトを残せる点にこそ、その醍醐味があるのだと強く感じています。

若者へのメッセージ

私自身、最終的には「自分の人生をいかに楽しく、幸せに生きられるか」を目的として、毎日を過ごしていると感じています。何を楽しいと感じ、何を幸せと感じるかは、人それぞれの価値観によって異なります。そのため、他人の基準ではなく、自身の理想を追い求めることが大切だと考えています。

一世代前のように、世間的に「良い会社」に入り、高い給料や役職を目指す生き方も一つの選択ですし、まったく異なる価値を大切にする生き方も良いと思います。答えは人の数だけあり、その答えを決めるのは他でもない自分自身です。

他人に何と言われようとも、他人任せにせず、自分自身で決断し、理想に近づくための努力を重ねていくことが重要です。稲盛和夫さんは「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」と述べられていますが、若いうちは能力の不足を悲観しがちです。しかし実際には、考え方や熱意のほうが圧倒的に重要であり、これらは自己研鑽や努力によって大きく変えることができるものだと考えています。

今の自分の立ち位置を正しく意識しながら、自身の理想を追い求め、限りある時間を、自分が信じるもののために費やしてほしいと思います。