リーダーインタビュー
沖野耕基
アムール株式会社 代表取締役社長 沖野耕基 https://amour-inc.jp/

Profile

立命館大学卒業後、株式会社船井総合研究所に入社。BtoB中小企業を中心に、デジタルマーケティング領域で300社以上を支援。その過程で、「成果の出ない代理店外注には、必ず共通する“失敗の構造”がある」ことを痛感する。その構造そのものを変えるため、Web制作・Web集客・デジタルを活用した新規販路開拓まで“成果が出るところまで”一気通貫で支援する、BtoB中小企業特化のデジタルマーケティング会社を設立。MBA修了。

現在の仕事についた経緯

コンサルタントとして多くのBtoB中小企業を支援する中で、私はある“異常な光景”を何度も目にしてきました。それは、戦略も施策もそろっているのに、なぜか売上が一向に伸びない企業が、あまりにも多いという現実です。
300社以上の中小企業を支援する中で、次第に見えてきたのは、問題は個人ではなく、「失敗するように出来上がってしまった構造そのもの」に起因しているという事実でした。

たとえば現場では、次のような状況が日常的に起きています。

・SNSはA社、広告はB社、Web制作はC社と分断され、全体を統合して見る人がいない
・成果よりも“売りやすい商材”“やり慣れた施策”が優先され、代理店側の都合で設計された提案がそのまま通ってしまう
・現場の人手やスキル、業務過多を無視したまま、“どう考えても回らない戦略”が実行に移される
・代理店各社は契約範囲の「作業」には責任を持つが、売上や業績といった「結果」には誰も本気でコミットしない

その結果、現場は疲弊し、時間とコストだけが消えていき、肝心の売上は、誰の責任にもならないまま停滞し続けるのです。
誰かが悪いのではなく、失敗が必然的に生まれる構造そのものが、業界の“標準”になってしまっている。この根本課題を本気で解決したいと考え、BtoB中小企業特化のデジタルマーケティング支援を行う、アムール株式会社を設立しました。

仕事へのこだわり

私の仕事へのこだわりは、「そこまでやるか。」です。
私が考える「そこまでやるか。」とは、依頼された施策をそのまま実行することではありません。
成果に直結しないことは、たとえ依頼されていても、はっきりと「やらない」と伝えること。私たちが責任を持つのは“作業”ではなく、“最終的な成果”そのものだからです。

デジタルマーケティングの外注で成果が出ない最大の理由は、「戦略」と「実行の現場」が分断されていることにあります。
だから私は、戦略・マーケティング・営業・組織を分断せず、現場に深く入り込み、数字が変わるところまでやり切る。
それが、私の考える「外注で失敗しない支援」であり、仕事のこだわりです。

若者へのメッセージ

私が数百社のBtoB中小企業を支援してきて、強く実感していることがあります。それは、成果を分けるのは、ノウハウでも流行の手法でもなく、「どこまで本気で向き合っているか」だということです。

多くの現場では、
「流行りの施策を取り入れれば成果は出る」
「優秀な外注先に任せれば何とかなる」
そう信じて取り組みが進められています。

しかし実際には、“やり方”よりも“向き合い方”のほうが、圧倒的に成果を左右します。
私自身が、現場で何度も大切だと痛感してきた姿勢は次の3つです。
・数字から逃げないこと
・綺麗な資料作成よりも、現場に出ること
・現場に最後まで責任を持ち続けること
この姿勢は、若いうちに身につけた人ほど、将来必ず大きな差になります。

本気で事業や組織を伸ばしたいなら、小手先のテクニックではなく、「構造そのもの」と向き合う覚悟を持ってほしい。その覚悟を持つ人と、私は「そこまでやるか。」という仕事を一緒にしたいと考えています。