リーダーインタビュー
尾島敏康
尾島クリニック 院長・富山大学医学部臨床教授 尾島敏康 https://ojima.clinic/

Profile

1972年富山県出身。和歌山県立医科大学大学院医学研究科卒業(医学博士)。その後は大学病院で助教、講師として消化器がんの診療・治療に没頭。とくに中央内視鏡部次長として経験した胃・大腸内視鏡件数は2万件超、食道・胃がんチームチーフとして執刀したロボット・腹腔鏡手術件数は1500件超に及ぶ。
2024年に生まれ故郷である富山県射水市で尾島クリニックを開院。現在はクリニック院長として地域医療に従事する傍ら、富山大学医学部臨床教授として富山大学附属病院ならびに関連病院でロボット・腹腔鏡手術指導を行っている。これまで執筆した医学英文論文は120を超える。

現在の仕事についた経緯

外科医であった父の背中を追いかけるように消化器外科医となり、大学病院で最先端内視鏡治療・低侵襲手術(ロボット・腹腔鏡)に没頭し、気が付けばロボット消化器がん手術領域では本邦トップレベルの執刀件数となっていました。しかし、いくら卓越した手術を行ったとしても再発される患者さん、がん死される患者さんが多くおられます。
「がんの早期発見」が重要なのは周知の事実です。50歳を超えて、今後の医師としての在り方(私ができる人類への貢献)を考えるようになり、地域・患者さんに寄り添った医療と高度専門医療がリンクした新しい医療を展開したいと考え、2024年に生まれ故郷の富山県射水市で尾島クリニックを開院しました。
現在は地域医療として内視鏡診療や痔の日帰り手術を行う傍ら、富山県内のさまざまな病院で手術指導を行っています。

仕事へのこだわり

勤務医時代は仕事の骨幹である外科手術手技、内視鏡手技を極めるため昼夜問わず修練してまいりました。また大学のfacultyとして後進指導にも注力し、多くのスペシャリストを育ててきたと自負しております。
そして昨年、尾島クリニックを開院しました。当院の理念は「エビデンス(医学根拠)に基づいた高度医療を地域患者さんに還元することで、安心して暮らせる街づくりに貢献する」です。これまで大学病院で培ったevidence based medicine (EBM)を実践し、決して我流の診療・治療を行わないように心がけています。患者さんのちょっとした変化、特に「がん」は絶対に見逃さないように緊張感をもって診療しています。
また仕事を行う上でその道具は重要です。当院では、高位のオリンパス内視鏡システム、ヘリカルCT、また痔の日帰り手術のための肛門鏡やLED無影灯など必要なものは全て揃えています。

医師を目指す若者へのメッセージ

日本における経済的不景気、就職氷河期は未だその出口が見えないようです。その中で医学部が昔よりさらに人気を博している理由は高度な専門知識を提供することにより、将来的な安定と社会的な影響力を約束すると学生たちに思われているからでしょう。
しかし、本当にそうでしょうか?医師生活を25年以上経験してきましたが、今後「医師である」だけで全員が安定した生活が送れるとは到底思えません。たゆまぬ努力と一歩先を読む洞察力がなければ、医師も淘汰される時代がきています。医師になることがゴールではなくスタートです。苦しい時は上り坂です。頑張りましょう!