現在の仕事についた経緯
NECで働いた12年間、最初は基礎プログラマーとしてスタートし、その後ソフトウェア設計、コンサルティング、そして最終的には管理職に就きました。
2002年から2014年まで、アジアにおけるトヨタの自動車販売、自動車サービス、自動車生産の基幹事業を支えるソフトウェアシステムの設計・開発に携わり、IT技術を通じてアジアにおけるトヨタの販売・サービスレベルの向上に貢献しました。また、ドイツのメルセデス・ベンツやBMWのDMS(自動車ディーラー管理システム)にも携わりました。
2015年にジェトロ日本貿易振興機構の助成を受け、東京に現地日本企業を設立し代表取締役に就任。主な事業はソフトウェア開発やSESですが、AI技術の継続的な発展に伴い、私と弊社取締役の今井豊治はAIの新しい研究方向を追い続け、日本のさまざまな産業にAI技術を導入し、AI技術を通じて伝統産業の生産効率を向上させることを望んでいます。
今井が2023年に「AIの未来予想 2080年代のAIと企業経営」という本を執筆し、それを読んで大きな感銘を受けました。今後は日本でAIの分野で活躍していきたいと思っています。この本を皆さんにもぜひ読んでいただきたいと思います。
仕事のスタイルと性格の二つの側面
サイトA:私はバフェットのバリュー投資が好きで、株に投資することは非常に保守的かつ伝統的であり、投資対処の成功の確実性を追求し、企業の長期的な価値を追求します。
サイトB:新しいテクノロジーや革新的なプロジェクトに直面するときは、効率とスピードを追求し、正しいと思ったら着手し、何かが間違っていると思った場合は調整しながら進め、試行錯誤することを勧められています。
AIに関する考えやAI分野で働く若者へのアドバイス
最初の電気発明は、すぐに世界を変えたわけではありませんでしたが、いろんな産業で利用されはじめて、さまざまな産業の生産効率が向上しました(電灯、電話、電気モーターの発明など)。現在のGPU等のコンピューティング能力とAIモデルにおける技術の革新は電気の発明のようなものですが、今後はさまざまな業界でAIの適用や実装をする必要性が出てきます。
日本はAI技術や人材の数という点では少々遅れています。しかし、考えてみたら、エンジンも日本で発明されたわけではないにもかかわらず、日本は自動車用途で非常に優れた成果を上げています。今後、AIがさまざまな産業にどのように応用されるかを知ることは、日本の若者にとって非常に良い機会だと思います。
また、AIの成功は、大規模で人気のある企業ではなく、優秀な才能を持つチームに頼る必要があります。AI時代に最も重要なのは、大企業の冗長なリソース競争システムを維持するのではなく、チームの俊敏性を維持し、アイデアを動機付けるためにリソースを迅速に動員することです。国有企業に最も似ているテクノロジー企業はAIが最も苦手な企業です。
そして、国際的な才能を持つチームが非常に重要です。現在、シリコンバレーのOpen AIやGoogleのAI開発チームなどの開発者は、インドや中国を中心に、さまざまな国のAI人材で構成されています。現在、日本ではAI人材が不足しているため、AI製品を開発したい場合、世界中のAI人材を活用して日本の法制度とIT情報セキュリティの枠組みの下で日本の開発チームを編成し、日本のさまざまな業界に適したAI製品を開発する必要があります。
若者へのメッセージ
新しいテクノロジーについて、経験はそれほど重要ではありません。むしろ経験がイノベーションを阻害するかもしれません。必要なのは実践と献身です。優秀な若者(経験のない新卒)でもトップ層に到達できます。集中力と情熱が最も重要です。
AI時代におけるアメリカ人とそれ以外(アジア人)の人材の分業は、モバイルインターネット時代と一致しています。米国は基本的なフレームワーク(torch MHA GPT4o o1 CUDAなどの基礎技術を0から1まで)の最先端の探求を担当し、アジア人はアプリケーションを作成する際に細かい部分まで掘り下げます。
新しいことは何もないように見えるかもしれませんが、細部まで非常によく磨かれています。量的な変化は質的な変化につながり、アジアの技術エンジニアもAIの恩恵を受けることができます。