リーダーインタビュー
平野暁彦
有限会社平野製作所 代表取締役 平野暁彦 https://www.hirano-s.jp/

Profile

大阪大学大学院中退後、当時はリーマンショックで仕事も少なかったため、調剤薬局と有限会社平野製作所の掛け持ち勤務を3年経験。その後、景気の持ち直しに合わせて調剤薬局を辞めて平野製作所で主任になる。HPの立ち上げを行い、海外貿易を始めるなど、部品加工屋の枠にとどまらず商社業も進める。2020年に代表取締役に就任後は、尼崎事務所の開設、株式会社アメックスのM&Aによる買収で事業拡大を図っているところである。

現在の仕事についた経緯

元々は大学での生物学研究者を目指していましたが、修士課程を終え、博士課程に進学した頃、研究者という職業を目指す将来に対して不安を感じたことから大学院を中退しました。
中退後は薬剤師の資格を活かして製薬会社や調剤薬局などで働こうかと思っていましたが、父が経営する会社の跡継ぎがいないこともあり、小学低学年の頃に「大きくなったらお父さんの跡を継ぎたい」と言っていたことを実現しようと思い、平野製作所に入社することになりました。
ただ、資格を無駄にしたくない思いもあり、3年間は調剤薬局で薬剤師としての仕事も兼業していました。

仕事へのこだわり

金属を削って工業用部品を作る工場に就職した新人の頃は、とにかく仕事ができるように(一人前に工作機械を動かせる職人に)なるために、休みの日も工場に行って機械を動かし、部品を作る練習をしてきました。やると決めたことには、とことん自分を追い込んででも取り組むことが使命だと思っていたような気がします。
仕事に取り組む中で、知らないことに出会ったら調べ、気になることがあれば調べるということを繰り返して自分の知識量を増やすことは、大学院時代の研究室という環境に身をおいたからこそ、当たり前のように行ってきました。そうやって蓄積してきた知識は“お客様への提案”という情報提供や、ブログの開設、ホームページの活用などにも派生して活かされてきたと思います。
このように学んで行動に移すという「学習意欲×行動力」は自分自身の人生を豊かにするためにすごく大事なことだと信じていますし、それを今は社員に伝えたい想いがあります。言葉には出しても行動しない人が多いからこそ、「行動するというのは他人のためじゃなく、自分のためであり、自分を変えるためだ」と伝えたいです。
他人を変えるのは難しいけれども自分が変われば他人も変わるはずです。そのため、「約束を守る」ということに対しては自分にも他人にも厳しい目を向けています。「約束を守る」とはつまり「言ったことはやる」ということです。「やります」と返事をしてやらない社員には結構厳しく追及してしまいます。
仕事とは何か?を考えたとき、それは、誰かを幸せにすることだと私は考えています。より多くの誰かを幸せにするために、もっと自分を磨き、行動する意思を持ち続けることを大切にしたいです。

若者へのメッセージ

若い時こそ、人生の基礎作りをするために自分磨きに時間を費やし、高い壁に挑戦してほしいと思います。働いてお金を稼ぎ、豊かになれば、心にゆとりが出てもっと仕事にも打ち込めます。
お金を稼ぐためには仕事ができる人間にならないといけません。仕事ができる人間になるためには、色々なことに興味を持ち、勉強し、そして実行、挑戦することです。行動の先に失敗があっても、成功があっても関係ありません。
挑戦するということは、壁にぶち当たるということでもあります。私たちは壁にぶち当たって落ち込んだ時こそ成長のチャンスが訪れているということに気づかないといけませんし、人が最も成長するのは苦難を乗り越えた時です。苦難から逃げて楽な道ばかりを選択していては成長を望むことはできません。
私は「事前の一手は事後の百手に勝る」という言葉がライフプランにも当てはまると考えています。問題が起こる前に対策をしておけば、問題が起きても焦ることなく少ない労力で解決できる力が身につくはずです。
自分自身が確固たる目標を持って若いうちに能動的に動いてきたことは、自分の人生の礎となりますから、若い時こそ遊んでいる暇は無いと思ってください。