現在の仕事についた経緯
高校時代、進学よりも公務員を目指していましたが、試験に失敗しました。進学予定だった公務員コースの専門学校のパンフレットを見返した際、「税理士」という文字にふと惹かれ、直感で進路を変更しました。
卒業後は神戸市内の会計事務所に就職し、「仕事を通じてもっと経営者に寄り添える支援をしたい」と考え、方法を模索しました。そして、法人を設立して独自のサポート体制をつくるに至りました。
今では経営者にとっての“右腕”と呼ばれる存在を目指し、会計・経営に幅広く関わる仕事をしています。
仕事へのこだわり
会計事務所に入ったばかりの新人時代は、目の前の仕事を覚えることで精一杯でした。担当するお客様の業種も規模もバラバラで、最初は「正解」が見えず、悩むことも多くありました。しかしそんな中で気づいたのは、「目の前の人の声にちゃんと耳を傾けること」が一番大事だということです。
そこからは、税務の知識や処理能力だけでなく、「この人に相談したい」と思ってもらえる関係性を築くことを大切にするようになりました。
その想いは、今のスタイルにも強くつながっています。私は、単に帳簿を見て数字を語るのではなく、その背景にある“経営者の想い”や“迷い”まで一緒に受け止めたいと思っています。
特に創業期や資金繰りに悩むタイミングでは、「数字」だけでは解決できないことも多く、経営者の不安や葛藤にどれだけ伴走できるかが、信頼に直結します。
今では、会計・税務の枠を超えて、事業計画や融資支援、人の悩みまで幅広く相談いただけるようになりました。新人時代から一貫して大事にしてきた「人とちゃんと向き合う」という姿勢が、今のスタイルの土台になっていると感じています。
若者へのメッセージ
やりたいことが見つからないまま進学や就職を決める——そんな状況は珍しくないと思います。私自身、高校時代は公務員になろうと思っていましたが、うまくいかず…ふとしたきっかけで税理士という道に進みました。でも、その選択が今につながっているのです。
大切なのは、最初から明確な目標があるかどうかより、「自分の感覚を信じて一歩踏み出すこと」です。たとえ遠回りに見えても、経験したことは必ず糧になりますし、後から全てつながっていきます。
迷ったって、揺らいだって大丈夫。動きながら、自分に合うものを見つけていけばいいと思います。自分の選んだ道を信じて、焦らずに歩んでいってほしいです。そうすれば、きっとその先に“自分らしい働き方”が見えてくるはずです。