現在の仕事についた経緯
感情任せのマネジメントで招いた「組織崩壊」。あの失敗がすべての原点。
かつて沖縄の名桜大学で勤務していた頃、私は情熱だけで「応援団チアリーディング部」をゼロから立ち上げました。しかし、そこで待っていたのは大きな挫折でした。当時の私は、組織を運営するための明確なルールやマニュアルを一切整備せず、あろうことか「その時の自分の感情」でマネジメントを行っていました。
周囲を巻き込む力はあったものの、一貫性のない指示に部員たちは混乱し、不信感はピークに達しました。結果、親御さんをも巻き込む大きな反発を招き、大量退部による「組織崩壊」を経験することになりました。
「気合いや根性、そして個人の感情に頼るだけでは、組織は守れない」。リーダーとしての未熟さを痛感した出来事でした。
転機が訪れたのは、そんな時です。ビズリーチを通じて「株式会社識学」からプラチナスカウトが届きました。初回の役員面接で、私はハンマーで殴られたような衝撃を受けました。私の過去の失敗に対し、「それは感情で管理しようとしたからだ。明確なルールと結果による評価がなければ、組織は腐る」と、私の考え方の誤りを論理的に、かつ完膚なきまでに論破されたのです。悔しさよりも、「これだ」という確信が走りました。
組織マネジメントを学ばなければどの会社でも同じ失敗を繰り返してしまうと強く思い、既に内定を得ていた外資系金融機関を断って識学社へ入社しました。この出来事がトップコンサルタントへの道、そして現在の「実行支援」にこだわるハイブリッジマネジメント設立へと繋がっています。
仕事へのこだわり
「評論家にはならない」。現場に入り込み、実行と結果で語る。
コンサルタントの世界では、綺麗な戦略を描いて終わり、というケースも少なくありません。しかし、私はそれを良しとしません。「大願成就」という言葉を胸に、一度やると決めたことは何が何でもやり抜く。それが私の流儀です。
クライアント企業に入り込む際、私は「外部の人間」ではなく「その会社の一員」として、時には嫌われ役になってでも組織を変革します。過去に自分が失敗したからこそ、中途半端な妥協が一番の毒になると知っているからです。また、この「実行」へのこだわりは、今後の事業展開にも表れています。
現在、私たちは福岡を拠点に急成長していますが、次なる挑戦として、私の故郷である秋田県での新規事業展開を計画しています。秋田をはじめとする地方都市には、素晴らしい素材や企業がありながら、「マネジメント不足」「後継者不足」で力を発揮しきれていない現状があります。
「都心で培ったロジック」と「現場に入り込む実行力」があれば、地方はもっと輝ける。私自身の「暗い過去を断ち切ること」と「故郷への恩返し」を、単なる感情論ではなく、ビジネスとしての「結果」で示したいと考えています。
若者へのメッセージ
迷っている暇があるなら、決断して動け。正解は「実行」の先にしかない。
経営者やリーダーを志す皆様に伝えたいのは、「自責」の精神です。組織に守られている会社員とは異なり、経営者はすべての結果に対して全責任を負います。たとえ不測の事態であっても、他人のせいにせず、自らの判断で未来を切り拓かねばなりません。だからこそ、今この瞬間から「すべては自分次第である」という覚悟を持っていただきたいのです。
何度失敗しても構いません。一番怖いのは、何も選ばず、何も行動しないことです。私たちは、覚悟を持って「やり切る」皆様のパートナーとして、数字と仕組み、そして泥臭い実行力でその歩みを支え続けます。

