現在の仕事についた経緯
大手保険会社とコンサルティングファームでビジネスの基礎を築いた後、「起業」という夢を叶えるためにキャリアのレールを外れ、創業期のベンチャー企業へ飛び込みました。そこで執行役員として売上ゼロからの事業立ち上げを牽引し、組織を急成長させる過程で、経営の醍醐味と「仲間と夢を追う喜び」を肌で感じました。
この経験を通じて、「枠にとらわれず、自分らしい生き方ができる世界を創りたい」という想いが確固たるものとなり、2025年6月に株式会社LUPROを設立。現在は経営コンサルティングとマーケティングを武器に、挑戦する人々の支援と自社事業の展開を行っています。
仕事へのこだわり
戦略を描くことに留まらず、実行まで責任を持つこと。そして、数字としての成果はもちろん、関わる人の想いや納得感にも向き合いながら仕事を進めることを大切にしています。
コンサルティング業界で論理的思考を学ぶ一方で、どれほど綺麗な戦略を描いても、現場で実行されなければ意味がないことを痛感してきました。その確信を深めたのが、ベンチャー企業の創業経験です。執行役員として、戦略設計にとどまらず、自ら手を動かすプレイングマネージャーとして奔走し、数字で成果を出すことに徹底的に向き合ってきました。
それが大事であった一方で、心身のバランスや働き方について考えさせられる場面も多くありました。組織を運営し、事業を継続していくためには、成果そのものだけでなく、それを支える人の状態にも目を向ける必要があると学びました。
自分自身、「成果を出さなければ価値がない」「走り続けなければならない」と追い込みすぎていたとも思います。ただ、趣味である登山やキャンプといった自然と向き合う時間を通じて自分のペースを取り戻したことで、視野が広がり、判断の質や仕事のパフォーマンスも向上しました。そのため、「全力で取り組むこと」と「心と時間の余白を持つこと」の両立を意識するようになりました。
また、私の仕事の根底には、「信頼」と「恩返し」という価値観があります。一人でできることには限界があるからこそ、人の想いや状態に目を向け、仲間やクライアントを信頼して頼る。そして受けた恩は、成果や別の形で必ず返す。この循環が、事業と人の双方を持続的に成長させると考えています。
現在は、クライアントの課題を正論で押し切るのではなく、現場の状況や人の感情も含めて理解し、無理なく続く形で成果を出すことを重視しています。その方が結果として、短期・中長期の双方で成果が最大化されると考えているからです。
若者へのメッセージ
「枠からはみ出すこと」を恐れないでください。今の時代、正解が分からないまま将来を選ばなければならず、不安を感じる人も多いと思います。私自身も、周囲の期待や「普通はこうすべき」という枠に縛られ、動けなくなっていた時期がありました。決して優等生だったわけでもなく、むしろ「出来損ない」だと感じることさえありましたが、大手企業の安定というレールから降り、リスクを取って挑戦した瞬間に、人生の景色が一変しました。
振り返ると、後悔が少なかった選択は、必ず「自分で納得して決めた選択」でした。大切なのは、最初から正解を選ぶことではなく、選んだ道を正解にしていくことだと思います。20代の失敗や挫折、遠回りに見える経験こそが、あなただけの物語になります。
もし壁にぶつかったら、一人で抱え込まず、仲間を頼ってください。また、頑張り続けることだけが成長ではありません。立ち止まり、休む時間があるからこそ、自分の本音や本当にやりたいことが見えてくるものです。
理屈で考えすぎて動けなくなるよりも、自分の直感やワクワクを信じて、最初の一歩を踏み出してください。誰かの評価やスピードに合わせる必要はありません。焦らず、でも立ち止まりすぎず、自分の人生を自分で選び続けてほしいと思います。

