現在の仕事についた経緯
損害保険会社で長く代理店営業に携わる中で、数多くの中小企業が後継者不在を理由に廃業の危機に直面している現実を目の当たりにしました。長年培われた技術や雇用が消えていく現実に、強い“もったいない”という思いを抱き、私にできることはないかと考え続けました。
そんな折、古くから付き合いのある代理店や自動車整備会社からの「後継者問題について相談したい」という声を受け、事業を引き継ぐ決断をしました。それから私はM&Aの世界に本格的に踏み出し、それが現在の仕事へとつながっています。
仕事へのこだわり
私が仕事で何よりも大切にしてきたのは、「チャンスを逃さないための行動スピード」と「決断の責任を自分で引き受ける覚悟」です。
新人時代から、私は与えられた仕事をただこなすのではなく、常に“自分ならどう動くか”を意識していました。現場で見聞きした情報、顧客の状況、会社の動き。そのすべてを俯瞰し、瞬時に判断して一歩を踏み出す。その積み重ねが、私のビジネススタイルを自然と形作っていきました。
ただし、スピードといっても独断専行とは違います。むしろ私は、迷う局面では必ず周囲の専門家や経験豊富な先輩方の知恵を借りてきました。保険会社時代には、司法書士や会計士、弁護士といった多くのプロフェッショナルと関わる機会に恵まれ、彼らの視点が私の判断をどれだけ強く支えてくれるかを身をもって実感しました。その経験が、現在のM&Aにおける慎重かつ迅速な意思決定へとつながっています。
また、私はビジネスを単なる規模拡大の手段として捉えていません。とりわけ後継者不在の企業を引き継ぐ際には、そこで働く人々の生活、地域の雇用、技術の継承といった“目に見えない財産”を守ることを最優先に考えてきました。
私が仕事に強い責任感を持つのは、数字の先には必ず人がいると知っているからです。組織を預かる者として、従業員の安心や地域社会への貢献を守り続けることこそが、自分に課した使命だと思っています。
若者へのメッセージ
若い皆さんにぜひ伝えたいことは、「常識に縛られなくていい」ということです。
私自身、長年サラリーマンとして働いていましたが、50歳手前でまったく違う世界に飛び込みました。人生は一度道を選んだら最後まで同じ道を進むものだと思われがちですが、実際にはいつでも方向転換できますし、むしろ変化を恐れないほうが豊かになります。
また、チャンスは“準備をしている人”にしか降りてきません。知識を身につけ、周囲に耳を傾け、日々の仕事に真剣に向き合う。その積み重ねが、いざという時にあなたを支え、人生を切り開く力になります。
失敗を恐れる必要はありません。失敗は成長の入口であり、受け身の取り方を覚えれば必ず再び立ち上がれます。
どうか自分の可能性を狭めず、新しい感覚や視点を持って挑戦し続けてください。
人生は、いつからでも、何度でもリボーンできます。

