現在の仕事についた経緯
学生時代から様々なアルバイトや海外一人旅を通じて多種多様な人々と関わる中で、自分の未熟さを痛感し、「もっと広い世界で挑戦し、力をつけたい」という思いを強く抱くようになりました。グローバルに通用し、かつビジネスの現場で活躍するためには何が最適かを考え抜いた結果、公認会計士資格の取得こそが理想像に最も近い道であると思い、オーストラリアでの生活を切り上げて日本に戻り、資格取得に挑みました。
その後は監査法人・コンサルティングファームにて国際的な実務経験を積み、中国での勤務や東南アジアでのリモートワークを経ながら、東京と海外を行き来する生活を続けています。こうした経験が、現在展開している「外国人の日本進出支援」「日本企業の海外進出支援」というワンストップサービスの礎となっています。
仕事へのこだわり
「仕事へのこだわり」と言われると正直難しいのですが、振り返ってみると、会計士になる前に営業の仕事を(アルバイトを含めて)10年近く経験してきました。その時は常に「No.1を取る」と心に決め、結果を出すためにはあらゆる手を尽くし、最後までやり切るという思いで動いていました。そこで培われたのが、圧倒的なスピード感と、結果にコミットしきる力——いわば「気合」だと思います。
一方で、監査法人やコンサルティングファームに移ってからは、そのSTYLEが逆に壁になったこともあります。監査や税務の現場では、スピードよりもじっくりと考え抜き、徹底的に調べて精度の高い結論を出すことが求められます。営業時代に染みついた「即断即決・即行動」はそこで通用せず、正直かなり苦戦しました。
ただ現在は、営業で培った推進力と、コンサルティングで学んだ精緻な分析力の両方を必要とする環境にあり、結果的には両方の経験を活かせています。
しかしながら、仕事へのこだわりや美学すらいったん捨てることも大事なのではないかとも思います。私の場合はこだわりがネガティブに働いた良い経験ですが、より大きな成功のためには過去の成功STYLEを勇気をもって捨てることも必要であると考えます。
若者へのメッセージ
自分もまだまだ若造だと思っていますが、あえて一つ伝えるとすれば「自分の理想像を常に明確にしてほしい」ということです。現代は、SNSや日々の情報により、さまざまな欲望や価値観が流れ込んできます。どうしても周囲の影響を受けて、与えられた選択肢の中から無難に選んでしまいがちです。
しかし大事なのは、目の前に提示されたものの中から“カタログショッピング的に”選ばされるのではなく、一度は常識的な選択肢すら外して「自分にとっての最高の生き方は何か」を徹底的に考え抜くことだと思います。そのためには自己分析が欠かせません。就職活動のときだけにやるものではなく、一生を通じて必要なことだと思います。
私自身も留年や海外放浪を経験しながら、常に自分に問い続けてきました。そうした中で出た結論は基本的にぶれることはありません。私も学生時代からの夢を未だに追いかけている状態です。
今の時代は昭和後期のように「なんとなく生きていればそれなりの生活ができる」時代ではありません。だからこそ、自分の進みたい方向をしっかり見定め、その道に全力で驀進することをお勧めします。