現在の仕事についた経緯
フィリピン・セブ島で語学留学支援や学校運営、BPO、不動産など多角的に事業を展開する株式会社ストロングジャパンホールディングスで、特に「0円留学」に注力し、海外で学びたい人が挑戦しやすい環境づくりに取り組んできました。
英語学校勤務中に社内ベンチャーとして留学エージェントの立ち上げ運営を任され、事業を黒字化。その経験から独立を決意し、まずは在庫を抱えないエージェント事業で資金を蓄え、自社語学学校を設立しました。
費用を抑えて英語を学べるセブ島の魅力を背景に事業は急成長し、現在は移住サポートや就職支援までを含め、学びのその先を見据えた仕組みを整えています。
仕事へのこだわり
現在はフィリピンのセブ島を中心に事業を展開していますが、今後はマルタ共和国への進出も視野に入れています。セブ島では留学事業を起点に、現地生活をトータルで支援する「セブ島の総合商社」とも呼べる事業を展開してきました。託児所事業や飲食事業、不動産事業など、あらゆるサービスを手掛けることで、より多くの方にセブ島で充実した生活を送っていただきたいと考えています。
こうした知見を活かし、今後はマルタでも同様のビジネスモデルを展開していきたいと思っています。もちろん全てがすぐに実現できるわけではありませんが、一つずつ着実にサービスを広げ、留学生から選ばれる企業を目指していきます。
私自身、海外で働いた経験から、新しい環境に飛び込み、現地の文化や価値観に触れることの大切さを強く感じています。異文化に接することで視野は大きく広がり、ビジネスを通じてその理解を深められることは、海外起業ならではの醍醐味です。
もちろん海外ビジネスにはリスクもあります。セブ島は以前、軽犯罪が多い状況でしたが、近年は国の施策で大幅に改善されました。例えば、タクシー運転手が釣り銭を返さない問題も、ライセンス剥奪などの厳しいペナルティでほぼ解消されています。
それでも現地の法律や慣習に沿った対応は欠かせません。フィリピンでは外国人が法人を設立しにくいため、信頼できる現地パートナーを代表や幹部に起用し、継続的な信頼関係の構築に努めています。
資金管理面でも工夫を重ねています。語学学校の売上は、日本人顧客分は日本で、外国人顧客分は現地で受け取りますが、その全てを日本法人が一元管理し、資金の流れを明確化。事業の安定性と透明性を確保しています。こうしたリスク管理と現地適応の姿勢こそが、私が新人時代から築き上げてきた仕事のスタイルです。
若者へのメッセージ
もし起業したいという想いがあるなら、迷わず今すぐ動き出すことを強くおすすめします。「今日から法人登記の準備を始める!」というくらいの勢いで行動すれば、一気に人生は変わっていきます。
「落ち着いてから」「条件が揃ったら」などと考えているうちは、動きが遅れ、チャンスを逃してしまうでしょう。行動を先延ばしにすればするほど、環境や気持ちは変化し、当初の熱量は薄れてしまいます。
社会人を経験してから起業したほうが良いという考え方もありますが、私は良いアイデアと情熱があるなら、すぐに動き出すべきだと思っています。今は情報が容易に手に入り、メールの書き方や名刺交換のマナー、敬語などはYouTubeや書籍からも学べます。社会人経験がなくても、営業先で部長や社長と会話を重ねるうちに、自然とビジネスマナーは身についていきます。
何よりも重要なのは、経験の有無よりも「起業への熱い想い」「自信」「具体的なアイデア」です。これらが揃っているなら、あとは行動するだけです。
いま思い描いている素晴らしいアイデアや情熱も、時間が経てば常に過去のものとなっていきます。そのことを理解し、「今」という瞬間を何よりも大切にしてほしいのです。未来を変える力は、今この瞬間の一歩にこそあります。