現在の仕事についた経緯
正直なところ、よく覚えておりません。父が歯科医師ではありましたが、歯科医師になれと言われた記憶は全くありません。高校3年生の受験シーズンになっても、全く勉強しない私を見兼ねて、“特になりたい職業がないなら歯学部への進学を”と父にすすめられたような記憶がうっすらとあります。結果的に、今では歯科医師になって良かったなと感じています。
仕事へのこだわり
私が研修医終了後に入局した医局は、岩手医科大学歯科医療センターに新設されて間もない口腔インプラント外来でした。新入医局員は私1名、外来診療を担当する歯科医師は私を含めて3名のみ。まだ何も出来ないひよっこでしたが、人数が少なかったこともあり、若手としてはかなりの経験を積ませてもらったように思います。現在では考えられないことですが、当時は全くの無給で1年間頑張りました。
その後、大学院へ進みましたが、実験や研究の基礎を厳しくご指導いただき、当時の指導教官の先生には今でも感謝しております。大学院修了後は助教~講師として勤務し、約15年間大学病院勤めをしておりました。この間には米国留学の機会にも恵まれ、非常に充実した15年を過ごすことが出来ました。
現在では、郷里の歯科医院で地域医療に従事しておりますが、出来る限り大学病院と同等の医療提供体制を目指して、努力しております。
若者へのメッセージ
歯科医師に限らず、歯科衛生士、歯科技工士等の歯科系の職業は慢性的に人手不足であると言えます。特に歯科医師は、高齢化率が顕著であり、今後、減少が加速すると考えられています。
歯科系の職業はこれからの時代に需要が大きい職業であると思いますので、進路で悩んでいる高校生以下の学生さんには、非常にお勧めします。