現在の仕事についた経緯
当社は創業143年を迎え、代々経営のバトンを受け継いできました。私自身も幼い頃から、先々代にあたる祖父母と暮らし、自然と「継承」の空気を感じて育ちました。ただ、父からは一度も直接「継げ」と言われたことがなく、自分の思い込みかもしれないと、言い出せずにいました。
そんな中、入社前年に父から家と会社の歴史を聞き、初めて想いを打ち明けられました。その時、“これが父の最初で最後の一生のお願い”だと感じ、迷わず入社を決意しました。
仕事へのこだわり
私の一番の役割は、「社員とその家族の幸福を実現すること」です。顧客に最も近い存在である社員自身が、仕事だけでなくプライベートを含めて幸せでなければ、お客様に本当の意味での幸福を提供することはできません。
だからこそ、まずは新4K(給与・休日・希望・健康)をはじめとした職場環境の整備を進め、社員が安心して仕事に集中できる体制づくりを経営目標の柱に据えています。
社員には、「ミッション(何のために事業を行うのか)」「ビジョン(将来のありたい姿)」「バリュー(大切にする価値観や行動指針)」を明確に示し、共通の方向性を持って日々の業務に臨むよう伝えています。そして、常に「顧客第一」の姿勢で、想いをカタチにしながら、持続可能な事業展開を目指しています。
また、当社では「平和インテグリティ」という行動基準書を策定し、全社で共有しています。これは、先代が作成したもので、お客様はもちろん、協力会社や地域住民など、当社に関わるすべての人々に対して「どのような行動が誠実であるべきか」を明文化した、いわば企業としての“誠実の指針”です。
私は、「温故知新」の精神を大切にしています。これまでの平和建設を築いてきた先人たちの想いや誠実さを引き継ぎながら、時代の変化にも柔軟に対応し、新たな挑戦に取り組んでいきたいと考えています。信頼される企業として、地域と共に歩み続けることが、私たちの使命です。
若者へのメッセージ
これからの日本を担う皆さんへ。
私は、創業143年の家業を継ぐ中で、歴史や伝統の重みと同時に、「今を生きる自分自身の意思」がいかに大切かを実感しました。“周囲から期待される何か”だけでなく、自分の内にある「本当にやりたいこと」や「何を大切にして生きるか」を見つけ、それを信じる力こそが、未来を切り拓く原動力になると信じています。
時代は常に変化します。AIやテクノロジー、働き方、生き方など、あらゆる価値観が移ろう中で、迷い悩むこともあるでしょう。しかしどんなに変化があっても「人を大切にする」「誠実に生きる」という本質は変わりません。
皆さんには、過去に学び、今を受け止め、未来を創る力があります。どうか、臆せず挑戦してください。そして、あなた自身の人生と、日本という国の未来を、堂々と背負ってください。応援しています!